
【医療機器の販売】必要な許可(届出)と要件を理解しビジネスに参入を!

「医療機器の販売で医療機器ビジネスに参入したいけど、薬機法は複雑で不安」
このように考え、参入に踏み出せない方がいるかと思います。
医療機器の区分や人の要件などが細かく入り組んでいて複雑です。
体制の構築も抽象的なところがあり判然としませんよね。
医療機器の販売(貸与)をするには許可または届出が必要です。
この記事では、医療機器の販売に必要な許可(届出)と、許可の取得及び維持管理に必要な事項について解説します。
医療機器の販売にはどんな許可が必要?
医療機器を販売するには、許可または届出が必要です。
「許可」と「届出」のどちらが必要かは、取り扱う医療機器の区分に応じて決まります。
| 医療機器の区分 | 許可/届出 どちらが必要か | 医療機器の例 |
|---|---|---|
| 高度管理医療機器 | 許可 | ペースメーカー、コンタクトレンズ、歯科用インプラント材 |
| 特定保守管理医療機器 | 許可 | X線撮影装置、パルスオキシメーター |
| 特定管理医療機器 (特定保守を除く) | 届出 | 家庭用電気マッサージ器、歯科用CAD/CAM冠用レジン |
| 一般医療機器 (特定保守を除く) | 不要 | メス、救急絆創膏 |
大きな健康被害に繋がる恐れのある「高度管理医療機器」や、高いレベルでの保守管理が求められる「特定保守管理医療機器」には厳しい審査を伴う「許可」が必要です。
医療機器のクラス分類について、以下の記事で解説しています。

医療機器販売業の「許可」「届出」に必要な要件は?
医療機器販売業の許可・届出には大きく分けて「営業所管理者の設置」と「体制の構築」が必要です。
詳細を以下で解説します。
医療機器販売業の営業所管理者とは?
医療機器を販売するには、営業所管理者の設置が要件となっています。
営業所管理者は、販売業に関わる者を実地に管理し教育訓練などを実施します。
| 医療機器の区分 | 営業所管理者の設置 |
|---|---|
| 高度管理医療機器 | 義務 |
| 特定管理医療機器 | 義務 |
| 家庭用管理医療機器 | 不要 |
| 一般医療機器 | 不要 |
高度管理医療機器営業所管理者
高度管理医療機器の営業所管理者になるための要件は、取り扱う医療機器に応じてさらに細かく分類されます。
以下に主な要件をまとめます。
①高度管理医療機器全般を扱う場合
(指定視力矯正用レンズ又はプログラム高度管理医療機器等のみを販売(貸与)する者以外)
- 医療機器の販売又は貸与に関する業務に3年以上従事後、必要な基礎講習を受けた者
- 厚生労働大臣が上記1に掲げる者と同等以上の知識及び経験を有すると認めた者
- 医師、歯科医師、薬剤師の資格を有する者
- 第一種医療機器製造販売業の総括製造販売責任者の要件を満たす者
- 医療機器製造業(修理業)の責任技術者の要件を満たす者
- 販売管理責任者講習を修了した者
※一般的な高度管理医療機器全般を扱う場合。薬剤師や、一定の学歴+実務経験+基礎講習修了者など厳しい要件が求められます。
②指定視力矯正用レンズのみを販売(貸与)する
- 高度管理医療機器等(プログラム高度管理医療機器を除く)の販売又は貸与に関する業務に1年以上従事後、必要な基礎講習を受けた者
- 非視力矯正用コンタクトレンズの販売及び貸与業に関する講習を修了した者
※コンタクトレンズ販売店など。一定の講習修了などで要件を満たせます。
③プログラム高度管理医療機器指のみを販売(貸与)する
別に厚生労働省令で定める厚生労働大臣の登録を受けた者が行う講習を修了した者
※ソフトウェア系の医療機器。情報処理関連の資格や講習修了などが要件になります。
👉 厚生労働大臣の登録を受けた基礎講習実施機関
特定管理医療機器
①特定管理医療機器全般を扱う場合
- 高度管理医療機器の販売又は貸与に関する業務に1年以上従事後、必要な講習を受けた者
- 特定管理医療機器(補聴器、家庭用電気治療器、プログラム特定管理医療機器を除く)の販売又は貸与に関する業務に3年以上従事後、必要な講習を受けた者
- 厚生労働大臣が上記1、2に掲げる者と同等以上の知識及び経験を有すると認めた者
- 医師、歯科医師、薬剤師の資格を有する者
- 第一種医療機器製造販売業の総括製造販売責任者の要件を満たす者
- 医療機器製造業(修理業)の責任技術者の要件を満たす者
- 販売管理責任者講習を修了した者
※一般的な特定管理医療機器全般を扱う場合。
②補聴器のみを販売(貸与)する
- 特定管理医療機器(家庭用電気治療器、プログラム特定管理医療機器を除く)の販売又は貸与に関する業務に1年以上従事後、必要な講習を受けた者
- 厚生労働大臣が上記1に掲げる者と同等以上の知識及び経験を有すると認めた者
- 医師、歯科医師、薬剤師の資格を有する者
- 第一種医療機器製造販売業の総括製造販売責任者の要件を満たす者
- 医療機器製造業(修理業)の責任技術者の要件を満たす者
- 販売管理責任者講習を修了した者
③家庭用電気治療器のみを販売(貸与)する
- 特定管理医療機器(補聴器、プログラム特定管理医療機器を除く)の販売又は貸与に関する業務に1年以上従事後、必要な講習を受けた者
- 厚生労働大臣が上記1に掲げる者と同等以上の知識及び経験を有すると認めた者
- 医師、歯科医師、薬剤師の資格を有する者
- 第一種医療機器製造販売業の総括製造販売責任者の要件を満たす者
- 医療機器製造業(修理業)の責任技術者の要件を満たす者
- 販売管理責任者講習を修了した者
④プログラム特定管理医療機器のみを販売(貸与)する
- 必要な基礎講習を受けた者
- 厚生労働大臣が上記1に掲げる者と同等以上の知識及び経験を有すると認めた者
- 医師、歯科医師、薬剤師の資格を有する者
- 第一種医療機器製造販売業の総括製造販売責任者の要件を満たす者
- 医療機器製造業(修理業)の責任技術者の要件を満たす者
- 販売管理責任者講習を修了した者
👉 厚生労働大臣の登録を受けた基礎講習実施機関
継続的研修
営業所管理者は知識等を更新するため、継続的研修の受講が求められています。
特に高度管理医療機器販売業の管理者は受講が「義務」とされているため忘れないようにしましょう。
| 区分 | 継続的研修の受講の必要性 |
|---|---|
| 高度管理医療機器販売業 営業所管理者 | 義務 |
| 特定管理医療機器販売業 営業所管理者 | 努力義務 |
法令遵守体制
医療機器販売業者には高い法令遵守の意識が求められています。
違法な営業が行われると医療機器の不適切な使用等により、国民の保険衛生上の危害の発生・拡大する恐れがあるためです。
これらを実現するために主に以下の事項が求められています。
- 薬事業務に責任をもつ「責任役員」を経営層から選ぶ。
-
法令遵守を最優先する方針を会議や行事などで全従業員に発信するなど、社内への意識付けを行うことが求められています。
- 営業所管理者は保険衛生上の問題を感じたときは、会社に対して書面で意見を申述する。
-
営業所管理者には経営層への意見申述が求められるとともに、会社は挙げられた意見に対して実施するか否かの記録を残します。
- 手順書・記録類の整備
-
適切な業務がなされるように、医療機器の受入・保管・販売、苦情の処理、回収等に関する手順書や記録類を作成します。
その他の規制
医療機器が誤った選択をされないよう、「最高の性能」などの誇大広告の禁止や、「国内製造なので安全」などの表現の禁止、他社製品の誹謗中傷の禁止など細かい規制が設けられています。
広告規制の違反には課徴金制度が設けられています。売り上げの◯%など、多額のペナルティを受ける恐れがあるため規制内容の適切な理解が求められます。
不当な価額の景品や接待等により、医療機関による医療機器の選択が歪められないよう景品表示法に基づいて制定された法的根拠のあるルールーが定められています。規約から外れた行為が行われないように、社内への意識づけと行為を防止する体制づくりが求められます。
公正競争規約ってなに? (医療機器公正取引協議会WEBサイト)
まとめ:複雑な手続きは専門家へ
医療機器販売のビジネスモデルは非常に魅力的ですが、参入にあたっては薬機法の複雑なルールをクリアしなければなりません。 特に営業所管理者の要件を満たすかどうかの確認や、手順書の作成、行政窓口との事前相談などは、専門的な知識と多くの労力を要します。
「本業のビジネス構築に集中したい」「要件を満たしているか確証が持てない」という方は、ぜひ医療機器の許認可を専門とする当事務所へご相談ください。スムーズな事業立ち上げを全力でサポートいたします。
\まずは無料相談から/



コメント